『バベル』

アモーレス・ペロス』、『21g』と僕好みの作品を描いてきたイニャリトゥ監督作品ということで、かなり期待していた。一丁の銃をキーとして、複数のエピソードが描かれるのは、一つの事故をキーにして描かれた、『アモーレス・ペロス』と似たような趣向。自分ではどうしようもないくらい、とことんまでの不運、不幸にさらされるというところも似ている。2時間半程度という尺も近い。にもかかわらず、『アモーレス・ペロス』は傑作だと思った僕が、これはちょっと重過ぎるように感じた。思い返してみると、『アモーレス・ペロス』はDVDで視聴したため、休み休み見ることができた。しかし、これは劇場で一気に見たため、重苦しさを強く感じたのかもしれない。イニャリトゥはDVD向きの監督、ということか。
あと、カメラのふりが大きいシーンが多かったためか、少し映像酔いしてしまった。これは僕だけかもしれないけれど。吐き気を我慢するのが辛かったw
しかし、まあ、ストーリーはしっかりしているし、見せ方もやはりうまい。一見の価値があることは間違いない。ただ、エンターテインメントを期待してはいけないかもしれない。間違っても初デートとかで見るような映画ではない。
それにしても、菊地凛子は陰毛まではっきり見えていたけれど、あれはあれでOKなのか?