『東京タワー』

まったく期待していなかったのだけれど、おもしろかった。ただ泣きの物語にするのではなく、随所に笑いを盛り込んでいるところがうまい。その笑いとの対比で、切なさが増す。この辺は脚本の松尾スズキの勝利か。
オダギリジョー樹木希林小林薫らのメインキャストだけでなく、伊藤歩松たか子など脇役にもきちんと演技ができる人をそろえているのも好感が持てる。チョイ役でしかない光石研田中哲司もよかった。
バカにされるかもしれないけれど、正直、最後のほうはかなり泣いてしまった。原作は読んでないし、ドラマは大泉洋版ももこみち版も見ていないから比較はできないけれど、この映画は支持する。
難を言うならば、もう少し尺は短くてもよかったと思う。