『ハンニバル・ライジング』

中盤ややだれたけど、全体としては満足できる出来。『羊たちの沈黙』ほど完成度は高くないし、『レッド・ドラゴン』ほどスピード感はないけれど、これはこれで面白かった。もう少しグロいほうがよかったけれど。
若き日のレクター博士が、イケメンで武道の達人だったとは意外w しかし、いかにも外国人が思い描くような日本の風景を見せられると「トマス・ハリスよ、お前もか」という印象は否めない。竹刀を持つとき、左手を上にしてはいけませんよ。
ちょっとくらいアンソニー・ホプキンスを出すかなあ、と思ったら全然だった。ある意味潔い。彼がレクター博士役をやれるうちに、シリーズを完結してほしいなあ。

『ハチミツとクローバー』

キャストが結構いいから期待していたのだけれど、全然入り込めなかった。みんなが片思いしているけれど「ああ、そうですか」としか思えない。原作は人気あるらしいけれど、忠実に作ってあるのだろうか。イマサン。

『FIVE』

地震発生によりエレベーターに閉じ込められた男女の、極限状態を描いた作品、密室劇だが、次々と問題を発生させるため、退屈しない。それぞれキャラクターが立っているのもいい。タイトルも秀逸。短くまとめているのも好感が持てる。楽しめた。
ただ、『SAW』系統の作品であるかのようにミスリードするジャケットや、売り文句は不誠実だと思った。

カーミラ

カーミラvol.9 女と女の恋とSEX

カーミラvol.9 女と女の恋とSEX

ブックオフに行ったら「カーミラ」の1,2,5,8,9,10号が100円で落ちていたので、全部購入。これ、いわゆるレズビアン向けのエロ本のようなもの。レズ検定やレズAVレビューなどヘンな企画満載でなかなか楽しい。すでに廃刊されていて、出たのは全部で10号のみ。出ていた当初からその存在は知っていて、気になってはいたのだけれど、1800円という洒落で買うには高すぎる値段から敬遠していた。100円だったら買うよなあ。
こういう、マニアックでヘンな本は好き。将来的に、高値がつくかもしれないし。今はまだ、amazonとかでも普通に買えるみたいだけど。
歯抜けで購入しちゃったから、全部集めるのは面倒になったけれど、無理して買うものでもないから、まあ、いいや。

『クラッシュ』

クラッシュ [DVD]

クラッシュ [DVD]

人種差別問題を扱っていると聞いたので、敬遠していたのだけれど、これは傑作。
錯綜したプロットが見事にはまりあう手腕は、すばらしいとしか言いようがない。ただ、感動の物語にするのではなく、エンターテインメント性にも優れている。透明マントのエピソードなどは、ちょっと寒気が走ったほどだ。すごいぜ、ポール・ハギス

『火の玉イモジェーヌ』感想

火の玉イモジェーヌ (1967年) (世界ミステリシリーズ)

火の玉イモジェーヌ (1967年) (世界ミステリシリーズ)

エクスブライヤお得意のユーモアミステリ。もうミステリ部分なんてどうでもよくて、イモジェーヌが巻き起こすドタバタ劇を楽しむべき作品です。そのハチャメチャぶりといったら!