『不都合な真実』

地球温暖化に関するアル・ゴアの講演を軸にしたドキュメンタリ。
温暖化のしくみからわかりやすく説明してくれるため、ほうほう、と感心しながら見ることができた。北極の氷に含まれる気泡から、その年の二酸化炭素量がわかる、などということも知ることができ、勉強になった。
ゴアの話術も巧みで、ひきつけられる。
しかし、データをやや都合よく扱っているところが気になった。数字自体にウソはないのだろうが、その見せ方が気になる。たとえば、環境問題に気を使ってハイブリッドカーを扱っているトヨタやホンダは業績を上げているが、フォードやGMは落としているといったところなんかが。
あと、温暖化の危機について詳しく述べられているのはいいのだけれど、じゃあ、何をすればいいかといえば、今までに言われてきたことの繰り返しでしかないのもどうかと。「エアコンの温度設定を気にする」とか「公共交通機関を使う」とか。
どうせなら「ディズニーランドを今の半分の規模にする」とか「クリスマスに自宅をイルミネーションで飾り立てるのは禁止」とか「野球はデーゲームだけにする」とか言ってもらいたいところ。
まあ、地球温暖化が大きな問題であることは間違いない。これを見てちょっと自分の危機意識が高まったことも認めておこう。