2006年に読んだ本ベスト10

新旧問わず。順位なし。


A.『クリスマス・プレゼント』ジェフリー・ディーヴァー
B.『最後の一壜』スタンリイ・エリン
C.『サム・ホーソーンの事件簿Ⅳ』E.D.ホック
D.『イリーガル・エイリアン』ロバート・J・ソウヤー
E.『怪盗グリフィン、絶体絶命』法月綸太郎
F.『亜愛一郎の転倒』泡坂妻夫
G.『砂漠』伊坂幸太郎
H.『MOMENT』本多孝好
I.『特盛! SF翻訳講座』』大森望
J.『アッシュベイビー』金原ひとみ


Aは執拗なまでにどんでん返しにこだわった短編集。ミステリ初心者からすれっからしにまでオススメできる1冊。
Bは奇妙な味の作品集。すぐに読んでしまうのがもったいなくて、ちびちび読んだ記憶が。
Cは素朴な不可能犯罪ものの短編集。中でも「革服の男の謎」は見えない人テーマの傑作。シリーズを通して読んでいる者にとっては、ホーソーンや周囲の人々の変化も楽しめる。
DはファーストコンタクトテーマのSFミステリ。どう考えてもギャグにしかならないようなネタを、きっちりとした法廷ミステリに仕上げているところがすごい。
Eは正統派のジュブナイルでありながら、上質のロジックも楽しめる傑作。
Fはさまざまなタイプで楽しませてくれる、本格ミステリ短編集。
Gは、オールタイムベストに入れたいほどの傑作。これ1冊読めただけで、2006年の読書は幸せだったといえる。
Hは流麗な文章と上質のミステリが絡み合う良品。
Iは大森望氏のエッセイ集。翻訳業界の裏側が垣間見える。
Jは金原ひとみ芥川賞受賞第1作。流麗な文章と巧みな表現力、独特のユーモアセンスで一気に読まされる。『蛇にピアス』よりこちらの方が断然面白かった。


2006年に読んだ本は約100冊。映画を見る量が増えた分、読むほうは減りました。前年の2/3くらいです。今年はもっと減るような気が・・・。