『グラスホッパー』感想
- 作者: 伊坂幸太郎
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2004/07/31
- メディア: 単行本
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交通事故で殺された妻の復讐のために怪しげな会社にもぐりこむ鈴木、依頼を受けて邪魔な人間を自殺させる鯨、若い殺し屋の蝉。この3人の視点で物語は繰り広げられます。
まずはやはり伊坂幸太郎の特徴と言える飄々とした文章に注目。殺し屋や怪しげな人間が多く登場する作品なので、陰惨なシーンも少なくないのですが、それを無理に感じさせないのはさすがです。また『罪と罰』やしじみなど、アイテムの使い方が抜群にうまい。台詞選びも巧みとしか言いようがありません。伏線の張り方も秀逸で、「ああ、そこから持ってくるのかあ」という感じでした。
やはり伊坂幸太郎はいいですね。