『詐欺師ミステリー傑作選』

詐欺師を主人公にしたアンソロジー。こういったタイプの作品は大好物なので、収められている13作品すべて楽しみました。まさに僕好みに編まれたようなアンソロジーです。よい! 似たようなタイプの作品が入っていたり、小粒としか言いようのないネタもありますが、ご愛嬌。私的ベスト3は、オチは読めるが着想がすばらしい「黒い帽子の男」、ポーストが法律すれすれのテクニックを描いた「マンハッタンの相場師」、三短編を収録したウェルズの「ハリイ・ライムの回想」です。カーシュのカームジンものが読めたのもうれしい。探して読む価値はありますね。