『聯愁殺』
- 作者: 西澤保彦
- 出版社/メーカー: 原書房
- 発売日: 2002/03/01
- メディア: 単行本
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いやあ、面白かったです。今年今まで読んだ中では(ってまだ1月だけど)一番ですね。内容はいわゆる『毒入りチョコレート事件』方式。冒頭に謎が提示され、後はすべて解決シーンという具合です。このシステムは貫井徳郎氏の『プリズム』でも採用されていますが、『聯愁殺』のほうがより近いかたちで踏襲されています。中盤の論理のスクラップビルトはいうまでもなく、ラストに明かされる結末にうならされます。最後のほうに余剰ともいえるエピソードが加えられているのですが、これを書いちゃうのが西澤氏なんだろうな、と思いました。