『絢爛たる殺人』
絢爛たる殺人―本格推理マガジン 特集・知られざる探偵たち (光文社文庫)
- 作者: 鮎川哲也,芦辺拓
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2000/10
- メディア: 文庫
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「ミディアンの井戸の七人の娘」岡村祐輔
衒学趣味に満ちた作品。解説でも触れられているとおり、たしかに『黒死館殺人事件』を髣髴させる。その独特の雰囲気が楽しめる。
「むかで横丁」宮原龍雄、須田刀太郎、山沢晴雄
リレー小説。前二人のとんでもない展開を、見事に論理的に纏め上げた山沢晴雄の手腕が見事。
「二つの遺書」坪田宏
密室トリックはあるものの、本格というよりは、サスペンス色が強い作品。読者を作中に引き込む文章力がある。
「ニッポン・海鷹」宮原龍雄
文章がやや読みにくいが、密室トリック、巨大船の消失など、盛りだくさんで楽しめた。
「風魔」鷲尾三郎
バカミス。このトリックにはちょっと唖然とさせられた。作中のギャグはやや上滑りしているけれど。