『魔術師が多すぎる』感想
- 作者: ランドル・ギャレット,皆藤幸蔵
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1977/07
- メディア: 文庫
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魔術師の大会が開かれるロンドンのホテルで、魔術師が密室状態で殺害された。同じく別の場所で起きたもう一つの密室殺人。無関係と思われていた二つの事件の謎に、ダーシー卿が挑む。
いやあ、これは面白かったです。SFミステリであり、スパイ小説であり、警察小説でもある。それだけいろんな要素があるにもかかわらず、ごちゃごちゃとはしていなくてすっきりとまとまっています。この手腕はすばらしい。トリック的にはやや小粒な印象を受けますが、伏線はしっかりとはってあるし、堅実なロジックが成立しています。
これは是非復刊していただきたいですね。