『魔術師が多すぎる』感想

魔術師が多すぎる (ハヤカワ・ミステリ文庫 52-1)

魔術師が多すぎる (ハヤカワ・ミステリ文庫 52-1)

図書館で借りました。
魔術師の大会が開かれるロンドンのホテルで、魔術師が密室状態で殺害された。同じく別の場所で起きたもう一つの密室殺人。無関係と思われていた二つの事件の謎に、ダーシー卿が挑む。


いやあ、これは面白かったです。SFミステリであり、スパイ小説であり、警察小説でもある。それだけいろんな要素があるにもかかわらず、ごちゃごちゃとはしていなくてすっきりとまとまっています。この手腕はすばらしい。トリック的にはやや小粒な印象を受けますが、伏線はしっかりとはってあるし、堅実なロジックが成立しています。
これは是非復刊していただきたいですね。