『「少年」傑作集 (小説・絵物語編)』

「少年」傑作集〈小説・絵物語篇〉 (光文社文庫)

「少年」傑作集〈小説・絵物語篇〉 (光文社文庫)

雑誌「少年」誌上に掲載されていた小説、絵物語を集めた1冊。今のジュブナイルにはない独特の雰囲気を備えた作品ばかりでかなり楽しめました。
ミステリ好きとしては海野十三大下宇陀児江戸川乱歩山田風太郎、島田一男あたりに注目でしょうか。福島正実の「テニスコート殺人事件」は不可能犯罪モノで、強引なところはあるものの、今読んでも楽しめる1篇でした。
ただ、編集の都合からなのか連載の冒頭部分や途中だけを抜き出して掲載してあるのはどうかと思いました。続きが気になって仕方ありません。連載モノじゃなくて、読みきりだけで1冊まとめても良かったと思うのですが・・・。まあ、それでも十分に読む価値はある1冊です。あー、昔の少年小説集めようかな。<でもそこは荊の道。