『判事とペテン師』感想

判事とペテン師 (論創海外ミステリ)

判事とペテン師 (論創海外ミステリ)

イギリス高等法院で判事をつとめるペインズウイック氏は息子マーティンが3万ポンドの借金を背負ったことを知る。その返済のため、競馬予想の天才である牧師ウェルズビイ・メッソン=スミス氏に近づこうとする・・・。


それぞれのキャラクターが立っていて、とても楽しめる作品です。どら息子で父親に迷惑ばかりかけているマーティンも憎めないキャラに設定されているところが面白い。ユーモア小説として読むぶんにはいいのですが、ミステリ的なものを求めるとやや拍子抜けします。僕は『法廷外裁判』のようなものを期待していたので、ちょっと満足できませんでした。まあ、それでも今後も読み続けて行きたい作家であることは間違いありません。