『容疑者Xの献身』感想

容疑者Xの献身

容疑者Xの献身

このミス、本ミス、文春の3冠獲得したあとに直木賞までゲットしたいわずと知れた2005年の話題作。遅ればせながら読みました。


別れた夫を殺害してしまった母娘。彼女たちの隣に住む石神は、自ら手伝いを買って出て・・・。


倒叙形式をとっているため、名探偵と犯人役の対決が楽しめる作品となっています。しかしそれだけではなく、驚愕の真相がラストに待ち受けています。はっ、とするような半ば信じがたいトリックがあり、それを動機が支えているという構成に感心しました。あるシーンで読者を巧みにミスリードするところは「やられた!」って感じです。傑作といっていいでしょう。いいもの読みました。