『パズラー』感想
- 作者: 西澤保彦
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2004/06/25
- メディア: 単行本
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「蓮華の花」
記憶をテーマにした作品。「ああ、こういうやついるよね」という感じのやな奴の描写がうまいです。
「卵が割れた後で」
アメリカが舞台の作品。論理の飛躍が楽しめます。それにしてもアメリカにすむ日本人を揶揄するのが好きな人だなあ。
「時計じかけの小鳥」
これはいまいち納得できなかったのですが、論理を展開させる過程が楽しめる一編です。
「贋作「退職刑事」
都筑道夫のパスティーシュ作品。元ネタは1巻目しか読んでいないのですが、遜色ない出来だと思いました。
「チープ・トリック」
珍しく密室トリックを扱った作品。しかしこの作品ではそれ以上に「悪意」に注目したいです。
「アリバイ・ジ・アンビバレンス」
アリバイがあるにもかかわらず、犯行を自供する少女の謎。この終わり方はかなり秀逸。集中、これが最も気に入りました。