『ナポレオン・ダイナマイト(バス男)』

バス男 [DVD]

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主人公の名前「ナポレオン・ダイナマイト」が原題で、「バス男」は邦題。正直このタイトルで引く人は少なくないと思うのですが(僕もそうでした)、それでもとりあえず見てみましょう。


これ、すごくいい!


物語は比較的淡々と進みます。何か大きな事件が起こるわけでもありません。一言で言うならば「ダメダメ高校生の日常」。その日常の中、ナポレオンは蔑まれることもあるのですが、決して自分を卑下したりはせず、ときにはそれに立ち向かいます。ドラえもんの力を借りないのび太くんのような存在です。物語を通してみても、彼は決して成長しているとはいえないのですが、そのぶん自分の中にぶれないものを確固として持っている印象を受けました。

何より魅力的なのはエキセントリックな登場人物たち。いやなう奴もいるのですが、そいつさえも愛しく思えてきてしまうのだから不思議です。
また台詞選びもうまい。僕が最も気に入ったのは、「ロッカーにある忘れ物をとりにきてくれないか? ヌンチャクをいれたいんだ(うろおぼえ)」という台詞。かっこよすぎです。
音楽もよいです。ダンスパーティのシーンではシンディ・ローパーの名曲「Time after time」が、そしてクライマックスにはジャミQ(!)流れます。アメリカバンザイ!

うーん、いまいちこの作品の魅力を伝え切れません。自分の文章力のなさと語彙の少なさを恨むばかりです。なにはともあれ見ていただきたい。そんな1作です