『六死人』感想

六死人 (創元推理文庫 (212‐2))

六死人 (創元推理文庫 (212‐2))

5年間でそれぞれに富を蓄え、再開した際にそれを分配しようと決め別れた6人の若者。再び集合しようとしていた彼らに、惨劇が訪れる・・・。
某有名作品と同趣向の作品ですが、こちらのほうが8年も先だそう。短いページ数の中で次々事件が発生するのでまったく退屈しません。ただ、伏線の張り方が結構わかりやすいので、某有名作を読んでいない人でも犯人の見当はつくと思います。
ステーマンは『殺人者は21番地に住む』しか読んでいないのですが、あれには「今読むと古いが、当時は新しいと思われる作品だったのだろう」という印象を受けました。『六死人』もそうですね。そういう意味ではエポックメイキングな作家と言えるのかもしれません。これからも読んでいきたい作家の一人です(でもあんまり見かけないんですよね)。