『飛ぶ男、墜ちる女』感想

飛び降りたのは男だったはずなのに、発見された墜死体は女だった。という冒頭の謎はかなり魅力的。ただ、明かされる結末は意外性に乏しく、少し拍子抜けします。犯人を消去法で指摘するところには好感が持てました。いい意味でも悪い意味でも堅実な作品と言った印象です。あまり本格では扱われない広告業界を舞台にしているところは面白いのでは。鮎川哲也氏の推薦文も読みどころでしょうか。