『アメリカ銃の謎』

アメリカ銃の謎 (創元推理文庫 104-10)

アメリカ銃の謎 (創元推理文庫 104-10)

国名シリーズ第6弾。ニューヨークのコロシアムでカウボーイが銃殺された。容疑者はその場にいた2万人! エラリーはこの中からたった一人の犯人を見つけ出すことが出来るのか?
まあ、2万人の容疑者って言っても、読者は登場人物表に載っている人間しか疑いませんよね(苦笑)。そういった意味では容疑者は少ないかも。でも、犯人を当てるのはかなり困難だと思います。相変わらずの伏線の見事な回収と論理展開の巧みさには舌を巻きますが(おお、常套句)、気になるところも。だって(ネタばれ反転)死体が入れ替わっていることに気づかない、なんてことが実際にありうるでしょうか。変死の場合はかなりこまかく調べると思うのですが。特にこの場合は保険がかかわっていることですし・・・。(ここまで)銃の隠し場所は勘のいい人ならすぐにわかると思います。亜流の作品も結構ありますし。もしかして、ここがルーツなのかな? あと、この作品ではジューナがかなり前に出てます。ロデオに興奮するところや、エラリーに「事件の話はおよしなさい」なんて言っちゃうところがかわいい。